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ブラック・ジャックで見たことある!と病院で叫んだ話

こんにちは。「それはこち亀で履修済み」が口癖のよしきちです。
漫画が大好き。

 

漫画と言えば手塚治虫言わずと知れた漫画の神様ですね。
もし知らない方はネット検索して3分以内に戻ってきてください。

※それ以上検索していると、のめり込んでこちらのことを完全に忘れるからです。

 

 

そんなわけでブラック・ジャックって皆さんご存知ですよね。
全国民知ってそうですが念のために説明を貼っておきます。

 

ブラック・ジャックは、天才的な外科医で、死の危機にさらされた重症の患者を、いつも奇跡的に助けます。しかしその代価として、いつも莫大な代金を請求するのです。そのため、医学界では、その存在すらも否定されています。

人里離れた荒野の診療所に、自ら命を助けた助手のピノコとともに、ひっそりと暮らすブラック・ジャック。彼の元には、今日も、あらゆる医者から見放された患者たちが、最後の望みを託してやってくるのです。

 

tezukaosamu.net

 

この紹介ページだけで胸熱が過ぎるし誰かと3晩くらい語り合いたい。

そんな私が実際に「ブラックジャックで見たことある!」状態になった時の話を。

 

 

 

事の発端は2013年。

 


某装置と仕事をしていた私。
仕事内容は特に重要でもないので割愛します。

 

観察する試料(正露丸くらいの大きさ)の端っこに、これまた髪の毛くらいの熱電対を乗っけまして。

熱電対と試料を器具で挟み込み、電気を通してバチン!とくっつける必要があったわけなんですが、これが難しい。

 

これ以上ないわかりやすさ

 真ん中は観察面なので触れないように。端っこギリギリを攻めて狙い撃ち。
何処を持ったらいいんだよこれ。持つとこないよね?

 

 

上手いこといったら今度はこれがギリギリ入る大きさの試料台にセットして……

って何この繊細さしかない作業。


修学旅行で原爆ドームに捧げる為の折り鶴が全く折れず、戦力外通告を受けたことがある女に任せていい仕事じゃないぞこれ。

 

そんな感じなのでキー!!キキー!とモンキー丸出しで戦っていたら
手が滑り、熱電対が砕け散って手にブッ刺さった。
夜21時、1人の試験室で。

 

疲れ果てていたので「……いたっ」くらいのリアクションと共にピンセットで除去。

念の為、刺さった部位を顕微鏡で確認してから引き続き作業をしたとさ。

 

 

そして4年の月日が流れた!

 

 

気が付いたら右手になんか立体感出てきた。ゴリっとしてる。
微かに痛い。めっちゃ痛いんじゃない、微かに。

 

なんか居るだろこれ。

……まさかとは思うけど4年前の???あの時のあいつがまだ生きて?
いや、そんなバカな。4年ぞ?

 

 

時はゴールデンウイーク。
気になりつつも東京に飛びそのまま某イベントに参加。

 

フォロワーに手を見て貰うと


「確実に何かしら塊がある」
「病院行け」
「何を封じ込めてるの?」
「医者行け」

 

そんな感じの声しか聞こえない。

確かにどんどん気になって来たし、嫌なボディピアス化してきた。

 

このままだとミギーみたいになるのでは?共存できるかしら?

いや、人間こそが地球の寄生獣じゃないの?そんな懸念まで出てくる。

 

さっさと医者に行け、そう思うだろう。私もそう思う。

じゃあ、なにを悩んでいるかと言うと。


掻っ捌いて 開いて 出す


そんな単純且つ蛮族じみた医療行為になるのが目に見えているからである。

 

行きたくない。でも次月にハワイへ行くのも決まっていたし、

ここは一つすっきりしてから行きたい。でも捌くのは怖い。


しかし、帰りの飛行機で例の箇所に触れるとイヤな感じがする。
突然自分の中の何かが切れた。

 

もうこんな同居人は要らない!ぜってえサヨナラしてやるからな!

 

 

帰宅・即・病院探し。 

診てくれそうな病院が徒歩10分くらいの近場にあった。
次の日に開いていたので勢いのまま朝一で行くことに。

 

 

 ~病院へ~

 

それでも嫌なものは嫌だ。10分の距離が滅茶苦茶長く感じる。

掌をパン!とやってボン!と地に付けたら出ていかないかな、この塊。

 

 

 出ない。仕方ないから腹を括る。

 

 

 

 
 
 
「今日はどうされましたか」

 

 

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「手を捌いてください!!!」

 

 

 

 

 

「一旦落ち着いて?」

 

 

  勢いが良過ぎたので仕切り直し。

 

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「かくかくしかじか」

 

 

 

経緯を説明したらまず触診。レントゲンとかじゃないらしい。

 

 

 

 

 

「なるほど、確かに何かしらありそうな感じですね」

 

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「と、なると?」

 

 

レーザーで砕いたりとかできないかと期待するも。

 

 

 

 

「捌く他無いですね」

 

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「やっぱ捌くのか~」

 

  

 

 
「それしかないです。簡単な手術になります」

 

 

 

 

てきぱきと看護師さんに麻酔の準備を指示し、違う部屋へと案内される。

 ひんやりした部屋。すさまじい緊張感。もう帰りたい。


なにこのベッド。患者を寝かせて腕を固定して?
完全に今から薬物注射で処される感じなのでは?

 

 

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「もしかしなくても麻酔って手に打ちますよね?」

※昔、手が大変なことになって縫われたことがある

 

 

 

 

 「もちろん手ですね~」

 

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「意識飛ぶレベル打って欲しい」

 

 

 

 

「ダメです」

 

 

 

 手に注射をするって 痛いんだなあ。よしを

 

 

 

 

 

「麻酔効いてきました?ここ触って感覚は?」

 

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「触られる感じはしますけど感覚はないです」

 

 

 

 

「大丈夫そうですね」

 

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「あ、もしかして麻酔の威力、これでマックスですか」

 

 

 

 

 

 笑顔

 

 

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「マックスですね」

 

 

 

~医者再び登場~

 

 

 

 

 

「じゃあよろしくおねがいします」

 

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「よ゛ろ゛し゛く゛て゛す゛ぅ゛……」

 

 

 

 

2人に阻まれて見えない右手。そして何かされてる感覚。

切られてる感覚が気持ち悪い。あとどうしたって痛い。

でも前回指を縫われたよりはマシだなあと天井を見る。

 

 

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「知らない天井だ」

 

 

 

 

エヴァね~」

 

 

 

単純な手術だったので印入れてズバーっと切って貰ってですね。

2人の声が響いたんです。

 

 

 

 

 

「うわ~これは……」

 

 

 

 

「ありましたね~」

 

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とにかく痛い

 

 

 

 

お、やはり予想通り熱電対があったか。捌かれ損にならなくて済んで良かったな~

 

 

 
 
 
 「よしきちさん、これ」

 

 

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「米粒?なんで?」

 

 

 

何故かそれを切り始める医者。

 

 

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「切るんだ……」

 

 

 

 

「これ、見てください」

 

 

 

ブラック・ジャックで見たことある!」

 

 

 

 

www.akitashoten.co.jp

 


 

 

 

 

 

 

「こんな感じのやつブラックジャックでありましたよね」

 

 

 

 

「本当、ブラックジャックみたいね」

 

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「考えること皆同じ」

 

 
 
 
~切った痕を縫合中~
 
 

 

 

 

 「刺さっていた熱電対が体内で悪さをしないようにコーティングされていたんですかねえ。身体って良く出来てる」

 

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「完全にブラックジャックと一緒やん」

 

 

 
 
 

「あの……これ、貰ってもいいですか?」

 

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「どうぞ……」(何のために?) 

 

 

 

 

 

 

そして捌いたあとを縫って貰いまして。

 

 

 

※傷口注意!!!※

 

 

 

徐々に治っていきまして。

 

 

 

絆創膏で済む傷口になり

 

 

 

 

今はこんな感じです。

 

 

今あまり話に関係ありませんが、私(の手)は吉良吉影の彼女になれると自負しています。

 

 

 

そしてブラックジャックは最高なので読んだことない人は是非読んでください。

一から読めるのハチャメチャに羨ましい。

 

www.akitashoten.co.jp

 

~fin~